e-Learning magazine (はじめてのeラーニング)

学びとインターネット (PC/タブレット/スマホ)

eラーニングとは 8 【接客業の研修③】

 

「言い訳ができない動画づくりを目指しています」とは教育担当者。

 

たとえば、手を消毒する際の手順について説明する動画では、

一つ一つの動作に対して、テロップを入れ、

滞りなく一連の動作ができるように丁寧につくられている。

 

「間違いなくできるように動画は制作しています。ですから、

動画を見た人は、言い訳はできないはずなんです(笑)」

 

テキストで伝えようとすると勘違いも起こる。しかし、手を消毒するなどの一連の動作の教材であれば、テキストより動画の方が有効だ。

 

また、eラーニングで動画を配信するようになってからは、

教材に対してスタッフから注文もくるようになったという。

 

f:id:hkikuno:20160304081939j:plain

 

たとえば、技術を教える動画についてだ。 

 

「いままでは、技術を教える場面は、

正面から撮影していましたが、スタッフから

『技術者目線で撮影してほしい』といわれました」

 

正面からの撮影では、いざ自分がトライするときに

左右の手が逆になるが、技術者目線で撮影すれば、

頭の中で左右を反転させる作業は不要となる。

 

そう考えると、正面からの撮影は、作り手側の視点なのだろう。

 

全体を俯瞰して、一見、わかりやすそうに見えるし映像としての完成度も高い。

 しかし、実際に学ぶ側のスタッフにとっては、

それよりももっと実用的なアングルが必要なのだ。

 

今後、eラーニングにとって動画教材はますます不可欠な存在になるが、

教わる側の目線で考える、これもひとつのキーとなるのだろう。

 

つづく

 

イオマガジン代表 菊野ひとし

【 ㈱徳間書店、㈱ジャストシステムを経て、eラーニングのコンテンツ開発から学習管理システム(Moodle/ムードル)の構築・開発・運営をトータルでコーディネイトする会社、(株)イオマガジンを設立し、2016年で10年目。http://www.io-maga.com 】