eラーニングとは 9【接客業の研修④】
全国展開で店舗営業を営むA社では、
いままで話してきたように、
ほとんどの教材を動画でつくる。
その教材は、スタッフがDVDで見ていた時と違い、
スマホで見られるためか、何度も巻き戻し、繰り返し見られているという
(*動画は、学習管理システムMoodle(ムードル)上にアップ)。
DVDとインターネット動画での巻き戻し操作にそれほどの違いはあるのか?
違いはあった。
たとえば、YouTubeなどで動画をよく見る人ならわかるが、
マウス操作でナビゲーションバーを操作すれば
瞬時に巻き戻すことも、元の場所へ戻ることもできる。
しかし、DVDでは瞬時に元の場所へは戻れない。
まるで数ページ前に戻れる本のような扱いができるこの「差」が
何度でも再生する「反復」に繋がるのではないだろうか?
学習でこれができるか否やの差は大きなウェイトを占めるのではないだろうか?
効率主義かもしれないが、ITにとって、その短い歴史を振り返っても
スピードはひとつの大切なキーワードだ。
冒頭(接客業の研修①)でもDVDプレーヤーにDVDを入れることさえ
面倒になった人のことを紹介したが、ほんの僅かな動作の短縮が、
知らないうちに受講側にとってはありがたい効果を促す。
「DVDのときより確実に効果的です。習得率もDVDのときより断然、早いと思います」という教育担当者の声もうなずける。
この会社では、eラーニングをはじめて、まだ10か月ほどが経過したところだが、今後、さらにいろいろな形で進化してゆくことと思うので、ぜひその後をレポートさせていただきたい、と思っています。
つづく
次回はロボットとITについて紹介します。
イオマガジン代表 菊野ひとし
【 株式会社徳間書店、株式会社ジャストシステムを経て、eラーニングのコンテンツ開発から学習管理システム(Moodle/ムードル)の構築・開発・運営をトータルでコーディネイトする会社、(株)イオマガジンを設立し、2016年で10年目。http://www.io-maga.com 】